代表取締役 三宅 圭一
平成元年の創業以来、私たちハートフルケアは、お客さま・患者さま・ご利用者さまをはじめ関わりを持たせていただいた全ての人々の心と身体の健康を増進すること、これを企業の存在意義と考え日夜歩み続けています。
近年、医療費や介護費用等の社会保障制度にかかる費用が高騰し、世界に自負できる「国民皆保険制度」の継続が危ぶまれる中、私たちハートフルケアに何が出来るかを自問自答し、ひとつの方向性を見出しました。医療と介護のサービスに、心と身体の健康増進、いわゆる“健康づくり”の概念を融合し、融合から現れた課題である次の3点に着目しました。
- 医療や介護の重度化予防
- セルフメディケーション支援の充実
- 在宅医療の推進(終末期医療まで対応)
これらに注力し、誠心誠意取り組んでまいります。そして、関わりを持たせていただいた全ての人々の“生きがいづくり”の輪を創っていくことが最終の目標です。これからも皆さまのご指導ご鞭撻の程、どうぞ宜しくお願い致します。
Ⅰ.「訪問薬剤管理指導」における先進的な取り組み
私たちハートフルケアは、在宅や老人ホームを中心に薬剤師が訪問し、訪問薬剤管理指導の業務を行っています。平成9年に訪問管理を始めて以来20年の実績を持ち、「薬剤師として、どうすればお役にたてるのか?」試行錯誤の中で在宅や老人ホームでの訪問管理のノウハウを構築しました。一般的な薬局は処方箋調剤に頼るいわゆる“待ちの姿勢”であるのに対し、弊社は薬局から出て地域医療に貢献する“攻めの姿勢”であるところが根本的に違います。
今までは訪問管理に対する点数評価が低く、大手薬局チェーンは手を出さない分野でありました。しかし、2025年に地域包括ケアシステムを完成させる案が政府から示され訪問管理を推進する必要性が高まっています。
弊社は訪問薬剤管理指導の業務については、業界では草分け的な存在であり、常に他の薬局のモデルとなるべく進んだ取り組みをしてまいりました。特記すべき特徴は次のとおりです。
- 24時間365日の訪問体制の確保(社内で輪番体制を確保)
- 各薬局で無菌調剤の体制を確保し、中心静脈栄養や注射剤の混合も可能
- 必要に応じて医師の訪問に同行し、現場でカンファレンスを実施
- 薬局に大型の全自動錠剤分包機を設置し、一包化やセッティングの迅速化
- 副作用防止のためのフィジカルアセスメントの推進
これからは、調剤・監査等については更にオートメーション化がすすみ、薬剤師には、より患者様や家族様と触れ合う時間が多く求められてきます。その中で、現在行っている5つのアセスメント(食事、排泄、睡眠、動作、精神状況等の変化)をしっかりと把握し、薬剤の安全使用を確認することが大切です。これに加えて、今後は薬剤の種類に応じたリスク管理が重要で、必要に合わせてフィジカルアセスメントを実施してまいります。これにより薬剤の作用増大・副作用の発現を抑えていくことの一助になるよう考えます。
Ⅱ.医療・介護・健康づくりの複合的なサービスを実現
弊社は平成11年に法人化し、平成12年の介護保険制度スタートに合わせて介護サービスを開始しました。ケアプランを作成するケアマネジャーが介護全体をコーディネートするため、介護サービスで地域の皆さんが悩むことがあってはいけないと思い、介護支援事業を最初に立ち上げました。同時に福祉用具サービス事業(販売・レンタル)を開始。平成27年3月にデイサービス事業を他法人から継承ました。これらのサービスは、利用者さまの「自立支援」と健康づくりの面から「介護の重度化予防」に繋がれば幸いと考え、特にデイサービスは“楽しみや”と命名し、その名のとおりレクレーションや季節の飾りづくり等の共同作業療法で楽しんでいただいています。
また、同年8月にサービス付高齢者住宅の運営を開始しました。施設内に訪問介護事業所と訪問看護事業所を立ち上げました。自分が入りたい高齢者住宅にしようと職員一同で取り組んでいます。
- 安心できる医療体制と介護体制
- 五味を活かした食事の提供
- 音楽をテーマにしたリハビリとレクレーションの充実
サービス付高齢者住宅や老人ホームの運営については、上記の特徴を生かし今後もドミナント形式の複数展開を考えています。
Ⅲ.医療・介護・健康づくりのネットワーク事業
弊社は社内部署として医療介護ネットワーク事業部を発足させ、更には平成20年12月に株式会社ハーツネットを設立しました。事業内容は、次のとおりです。
- 医療介護コンサルタント事業“ハーツネット”
医療・介護施設の開業支援及び医療・介護サービスのコンサルタント業務 - 医師・看護師等の人材紹介事業“ドクタークルー”
- 老人ホーム等の入居者紹介事業“ぴったりホーム”
上記の事業を展開する中で、地域の皆さまと各サービス事業所のニーズを整理し、それらに対応する中でこれらの事業を進めています。このことにより、地域の医療・介護・健康づくりのサービスが向上し、敷いては地域活性に繋がることと確信しています。
Ⅳ.ひとづくり政策
私たちハートフルケアは職員ひとり一人のサービスで成り立つ企業です。そのため、ひとが財産です。全てのサービスはひとによって生かされますし、その逆にもなります。特に薬剤師不足は今や全国的な問題です。今後増加する在宅医療を実施するために、薬剤師確保とその教育が大切です。社内研修の実施と、大学と連携して共同研究の実施、全ての薬剤師が薬剤師会に入会し地域活動への参加を通じて成長していく等、薬剤師の教育には力を入れています。他の職員に関しても同様に育てることが重要です。人のために懸命に努力してこそ、ひとは育つものと考えます。永遠のテーマです。しっかり取り組みます。
有限会社ハートフルケア
代表取締役 三宅圭一
店舗 | 常勤 | 非常勤 | 合計 |
---|---|---|---|
ミヤケ薬局(川西市本店) | 16 | 8 | 24 |
大阪ハートフル薬局(大阪市東成区) | 10 | 2 | 12 |
京都桂ハートフル薬局(京都市西京区) | 4 | 2 | 6 |
神戸元町ハートフル薬局(神戸市中央区) | 2 | 2 | 4 |
32 | 14 | 46 |